効果がありそうですが果たして痛くないのでしょうか
治療の痛みはほとんど感じません
鍼治療といえば、どうしても、あの太い木綿針や、病院で使われる注射針などを連想してしまいます。
太い木綿針や注射針などを体に刺されると、それは痛いに決まっています。
鍼治療では体に鍼を刺します。
その痛みが気になるところではないでしょうか。
ですが、これだけは実際に体験した人でないと理解できません。
結論から先に申し上げますと、痛みはほとんど感じないで済むということが言えます。
いったいそれはなぜなのでしょうか。
痛いか痛くないかは鍼のサイズ次第です
鍼治療に使われる鍼のサイズが大きく関係しています。
鍼治療で使われる鍼のサイズはとても細いです。
これには中国式と日本式の二つのタイプがあります。
中国式は日本式のものよりも若干サイズが大きめですが、それでも注射針や木綿針に比べればごく細いサイズのものです。
ですから体の表面に鍼を打ち込まれても、痛みはあまり感じないで済むのです。
神経系統のツボに鍼を打ち込む理由
体の表面に鍼を打ち込むのには理由があります。
人間の体の神経細胞は、まるで血液循環システムの血管系統のように、身体全体に張り巡らされています。
この神経系統ですが、 ある部分に刺激を与えることによって、神経の働きを活性化させることができます。
この神経系統の特殊な部分はツボなどと称されています。
神経系統のツボは中国で長い時間をかけて探り当てられたものです。
その素晴らしい技術は海を越えてはるばる日本まで到来しました。
独自の進化を遂げた日本の鍼治療
その後日本で鍼治療は独自の進化を遂げ、中国の鍼よりも小さなサイズのもので鍼治療ができるようになりました。
その効果は絶大でした。
痛みを感じなくて、中国の鍼治療の良い部分だけを導入することができたからです。
それでも若干のデメリットはあります。
神経系統のツボに与える刺激が小さい分、その効果が比較的小さめに現れるということです。
そのため日本の鍼治療で効果があまり認められない場合でも、サイズの大きな鍼を使ってなされる中国の鍼治療では効果がある場合もあります。
いずれにしても鍼を刺すときに痛いか痛くないかは、鍼灸師の鍼を刺す技術に大きく左右されます。