高齢期のリウマチや関節炎に絶大な効果があるお灸
なぜ傷跡の残る灸を据えたのでしょうか
今から半世紀以上前までは親の世代と子どもの世代が一緒に暮らすのが当たり前でした 。
大変良い時代で、子どもが高齢者になった親の面倒を見るのは当たり前のことだと考えられていました。
高齢者になった親の世代と一緒に暮らすので、父親か母親の片方、あるいは、その両方がお灸を据えているところを見かけた人は多いのではないでしょうか。
昔のお灸は、もぐさを小さく丸めたものに、線香で火を着けました。
その大変な熱さで、灸を据えた後にはかなりはっきりとした傷跡が残っていました。
あんな傷跡が残るのに昔の人たちはどうして灸を据えたのでしょうか。
それは高齢期のリウマチや関節炎の痛みを改善したかったからです。
灸を据えた後に痛みが消失しますから、多少の傷跡が残っても我慢ができました。
灸のツボはどうやって見つければいいのでしょうか
お灸を据えるときに大切なのが、ツボの位置です。
身体中どこでも灸を据えるというわけには参りません。
人間の体には血液循環系統と同じように、神経系統があります。
この神経系統は交感神経系統と副交感神経系統に分かれます。
交感神経は人間の器官に対してポジティブな信号を送り、副交感神経は人間の器官に対してネガティブな信号を送ります。
交感神経系統と副交感神経系統の要所にツボと呼ばれる部分があります。
この部分に灸を据えることができれば、それで灸の目的は達成されます。
ツボはどうやって見つけるのでしょうか。
指で触ってへこみを感じるところ、押すと軽い痛みを感じるところ、むくみやくすみがあるところの三ヶ所がツボです。
神経系統のツボに据えた灸は熱く感じません
それでは実際に自分の体でツボを探り当て、灸を据えてみましょう。
灸をしてみて熱さを感じなければそこがツボです。
すぐに熱さを感じてしまうような場所は、ツボではありません。
適切なツボに灸を据えることができれば、その効果は灸を据えた直後に実感できます。
今では、傷跡の全く残らない素晴らしい灸も誕生しています。
灸を据えるときに、専用の小さなプロテクターを置いて、その上にもぐさを乗せて火を着けます。