腸のポリープや癌、憩室(けいしつ)、潰瘍性大腸炎、クローン病などでも同じような反応が見られますが、それとは違い腸の検査でも血液検査でも異常が認められないにも関わらず、腹痛や腹部の不快感を伴い便秘や下痢が長く続く疾患に過敏性腸症候群といわれるものがあります。以前は過敏性大腸炎と呼んでいましたが小腸を含めた腸全体に反応することから、過敏性腸症候群と呼ばれるようになりました。消化管運動異常、消化管知覚過敏、心理的異常が原因であろうと推測される、また感染性腸炎のあとに発症することもあるため何かしらの免疫異常が関わるであろうとのデーターがあるくらいで、治療法が確立されず投薬治療しかありません。
先進国に多く消化器科を受診する3割以上の人が過敏性腸症候群であるとのデーターもあるほどですから、深刻な現代病の一つであるといえます。深刻な現代病、難病、その領域に入る大きな要因が「心理的異常」が関わるということがあります。つまりストレスが絡んだ疾患ということです。
これは明らかに現代医学よりも当院のような鍼灸治療(東洋医学)の方が得意とします。日本はなかなか鍼灸に対しての偏見や間違った認識がありますが医療先進国アメリカやヨーロッパではむしろ積極的に医療現場で鍼灸治療を取りいれています。
WHOは43もの鍼灸治療が高い効果を発揮するという疾患名を発表しました。鍼灸は上手に取り入れて頂ければ本当に難病治療においても優れた効果を発揮する素晴らしい医療なのですが、現代医学の投薬治療のように画一化された治療法ではないため、治療院によって技術格差が非常に大きいというデメリットがあります。
まず、鍼灸治療においては脈診(みゃくしん)・舌診(ぜっしん)・問診(もんしん)という現代医学で例えるなら検査に当たる部分があるのですが(脈診・舌診・問診による痛みや不快感はありません)この時点で非常に高度な技術を要します。その正しい診断の元に適切な治療に必要とされるツボが選び出されて治療に入らなければならないのですが、それには膨大な医療的知識と経験が必要とされます。当院の代表者は鍼灸師の国家資格以外に診療放射線技師の国家資格も持ち、救急医療を含めた医療現場での経験が平成27年現在で35年にも及びますから、他店と比べた時に圧倒的な知識と経験となります。
したがって現代医学の見地と鍼灸(東洋医学)の見地と両方から治療を進めていくのを最も得意としている当院の特長があるのですが、現代医学は進んだネット社会でいくらでも治療法が調べられますから、今回は鍼灸の見地から過敏性腸症候群をお話していくこととします。
当院では「肝うつ」という症状の改善を行いながら腸内環境を整える治療を進めていくので過敏性腸症候群をそれ程難しい治療とは捉えていません。現代的に判りやすい表現にするならば「肝うつ」はストレスが極限状態となり、自律神経のバランスを乱し体に様々な不具合を引き起こした状態を指します。鍼灸の世界では肝(かん)の働きを非常に重要視するのですが、これは現代医学の肝臓としての認識と若干異なる部分があり、自律神経の安定に関わり体全体の新陳代謝を司る臓器であり、気血(きけつ)の調整をする臓器と位置付けています。
気は現代医学にその認識がありませんからその時点で鍼灸を民間療法の域を出ない医療だと捉えられてしまう場合もあるのですが、生命エネルギーそのものと捉えて頂ければ良いです。目には見えなくともやる気や元気を表したものですから、そのような力に溢れた人とそうでない人との精神的・肉体的な充実度の違いを認識されたことのある人は多いのではないでしょうか。またメンタル面、つまり精神面が胃腸の調子と深く関わることは現代医学でも認識されています。
血(けつ)はもちろん血液なのですが、ホルモンも含めた状態で血としていますから、肝の状態が乱れると生命エネルギーも、ホルモンも含めた血液も体内を上手く巡ることが出来ず、体全体にその不具合が派生し、腸内環境を乱し過敏性腸症候群につながります。また「大腸湿熱(だいちょうしつねつ)」という考え方もあり、湿熱とは本来体にとって必要なはずの体を冷やし潤すはずの「水」と、体を温める作用のある「熱」この2つの相反する組織が、本来の役目を上手く果たせずに、くっ付き合ってドロドロした物質に変化した状態、これをそのように表現しています。湿熱は溜まった部分で不具合を作り出しますから、腸で起これば下痢を代表とするような排便に関連する不具合、肌で起こればジュクジュクしたようなニキビ、関節内で起これば関節炎となります。
湿熱も現代医学に認識がありませんが、この湿熱を解消するハリ治療を行うと、長年悩み続けた症状もご本人が驚かれるほど早い状態で改善されます。現代医学にない認識が含まれるため、そこに慣れた皆様にとって若干理解し難い部分もあるかもしれませんが、効果があるからこそ鍼灸(東洋医学)は古い歴史を誇りながら、現代にまで根付いています。どうか狭い見識に囚われず体にとって本当に必要な治療を受けてみてください。当院なら必ず結果が出ます。
学生の頃からおなかが弱く、下すような痛さでトイレに駆け込むことが日常的にありました。社会人になってから通勤中・会議中に困ることも多々あり、これは何かの病気かと不安に思い病院を受診しました。内視鏡検査では特に問題なく色んな薬を処方されましたが、大量の薬をあまり飲む気は起きず、ネットで調べたまえだ鍼灸院を予約しその足で向かいました。
通うこと2回でトイレに駆け込む回数も格段と減り、便が下していないことにびっくりしました。継続して現在も通っていますが、寝付きが良くなり前よりも体力がついたように思えます。
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