メニエール病、メニエール症候群は先進国に多く、ストレスや睡眠不足、疲労などがきっかけとなって起こる疾患ですが、多くの部分が解明されておらず、現代医学において治療法もあまり確立されていません。薬の服用か点滴など根本的な治療ではなく、一時的に症状を和らげるための処置が施されます。それで症状の軽減が見られない方には心理療法や外科的アプローチが取られる場合もあるようです。しかし現代医学では原因不明で治療法も存在しないメニエール病やメニエール症候群ですが、東洋医学(鍼灸)の世界では多くの原因が判っており、それに伴って多くの治療法も存在しています。
鍼灸が自律神経を安定させることや血流改善につながるとの認識が、当院の開業当初と比べると一般の皆様にも少しずつ浸透してきた感覚はありますが、実は鍼灸の働きはもっと奥深いものとなります。
もちろん自律神経の安定も血流改善も当然ながら有効なのですがそれは鍼灸の効果のごく一部で、当院ではメニエールの症状改善のためにもっと詳しく体を診ていく必要性があるとしています。メニエールという疾患は1つでもその原因は1つとは限らず、複雑に絡み合っている場合もあるのです。
耳の疾患ですが、人間の体は機械のように無機質に存在するわけではないので、パーツパーツを1つずつバラバラに診る現代医学の認識と異なり体全体から治療していきます。したがって耳の周囲など患部にだけハリをするようなことは行わず、メニエールの症状を作り出している原因に対しての治療をするのです。
主立って原因となる臓器は「脾(ひ)・腎(じん)・肺(はい)」である場合が多く、「三焦経(さんしょうけい)」と言われる経絡(けいらく)に属している臓器となります。皆様にはあまり馴染みのない表現かと思われますので、まず東洋医学(鍼灸)の理念から簡単に説明しておくと、人間の体内に「心(しん)・肺(はい)・脾(ひ)・肝(かん)・腎(じん)」という5つの臓器が存在し、それに加えて「気(き)・血(けつ)・水(すい)」という組織が存在しているとしています。そして気・血・水の通り道を経絡と呼んでいます。ツボは経絡上に存在しており痛みや冷え、ほてりなど様々な反応を出すポイントであると位置づけられています。
いくつか存在する経絡の1つに「三焦経」があり、生命体の気と水の巡りのための通り道であり、内分泌に関係する臓器とつながるとしています。「三焦経」は若干語弊があるのですが、皆様に判りやすくイメージしていただくならリンパ管と似た働きをしている部分となりますね。リンパ管と似ており内分泌に関わりますから内耳にも影響し不具合が生じるとメニエールの原因を作ります。当院の治療は原因を元から断つことに重きを置いていますから、三焦経に属する脾・腎・肺の働きを正常にさせる必要性があるとしています。ところが、三焦経の中でも腎の働きを高めるにはとても高度な技術を必要とします。
なぜならば腎は先天的なもの、つまり生まれ持ったものとして捉えられる臓器ですから、その働きを高めるというのは体質そのものから改善させるようなものなので、数多い鍼灸院の中でも治療実績を誇るところが少ないのです。当院は腎の働きを高めながら、つまり本当の意味での体質改善を行いながら、症状の治療が出来る数少ない鍼灸院なのです。
おそらく、皆様には腎というと尿を作る泌尿器の臓器のイメージしかないかと思いますが、東洋医学の世界ではそれだけでなく、免疫系や内分泌系に最も広く関わる臓器だとしています。そして前述したように生まれ持っての生命力に通じますから、簡単には力をつける事が出来ないのです。ただ単にハリをすれば同じ効果が出るのかというと治療院によって全く話が違ってくるのです。
それ以外にも肝の働きを整える必要性があるのですが、肝も現代医学の肝臓機能の働きだけでなく、体全体の新陳代謝に関わり自律神経の働きを整え、気と血の調整をするとても大切な臓器として捉えています。気というと現代医学にその認識がありませんから、その時点で東洋医学(鍼灸)に対して嫌悪感を示す人もいらっしゃいますが、生命エネルギーそのものと捉えて頂ければ良いですし、血はもちろん血液なのですがホルモンも含めた状態で血としています。
つまり肝の状態が整っていないと気や血のバランスが崩れ体全体に不調が生じやすく、めまいや頭痛、吐き気などメニエールにつながる症状を出してしまうのです。特に「肝陽上亢(かんようじょうこう)」といわれる肝の機能がバランスを崩した代表的な症状があるのですが、こちらも治療が大変難しく技術の高い治療院でしかいい結果が得られません。最後に脾ですがこれも現代医学の脾臓と働きが異なり、消化機能全般を司る臓器としています。消化機能とメニエールに何の関係があるのかと思われる方も多いのでしょうが、前述したように体全体を1つとして診る医療ですので、消化機能が弱いということは気や血を作り出す機能も弱く、体全体に不具合が出やすい状態となるのです。現代医学に無い認識も多く含まれるのが東洋医学(鍼灸)の世界ですから、皆様にもやや入り辛い部分が含まれるかもしれませんが、東洋医学(鍼灸)は、効果があるからこそ現代にまで受け継がれています。
現代医学においてメニエールが原因不明で手立てがないのだとすれば、もう少し視野を広げてきちんと治療できる東洋医学(鍼灸)の力を取り入れてみてはいかがでしょうか。今までに病院に通ったり、漢方薬やサプリメントを試したりしたことがある方であれば、当院の治療の即効性にとても驚いてらっしゃいます。
前述したように技術を要する治療なのですが、的確な治療に正しい東洋医学の知識が伴えばあなたが想像するよりずっと早く効果が出ます。治療に伴う痛みは全くありませんし、むしろめまいや吐き気の症状が出ている状態でご来店いただければ、その場でかなり軽減されます。「もっと早く来ておけば良かった」当院でとてもたくさん聞こえてくるお客様の声です。
今春に新しい職場に入って1ヶ月ほど経った時でした。通勤途中に突然ぐるぐると回転するようなめまいと同時に、耳の詰まり感と聞こえにくさが起こりました。その後も何度も同じような症状に悩まされ、耳鼻科でも改善しなかったため、昔お世話になっていたまえだ鍼灸院へ行きました。
始めは週2回の鍼灸治療を受けだんだんと症状が軽減してきたので、今では月に1回の通院で大丈夫になりました。
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