外耳炎、中耳炎、突発性難聴、メニエルや、高血圧、糖尿、脳腫瘍など耳鳴りの原因に繋がると言われている疾患もありますが、ほとんどの耳鳴りは現代医学では原因不明で、自律神経の問題とされています。
またそうなると現代医学においてはこれと言った手立てが無くなってしまいます。
「慣れるしかない」「治すのは無理です」「年齢的な問題ですからね」と言われてしまうようです。最近は自律神経の問題には鍼灸が良い効果を発揮するという認識が少しずつ浸透してきて、鍼灸治療を勧める医療機関も、試みようとする患者様も増えて来てくれた気がします。
当院は自律神経に働きかけ症状を改善するのはもちろんですが、耳鳴りにおいてもっともっと多くの原因があることを理解しており、治療法も確立させている鍼灸院です。
まず東洋医学(鍼灸)の世界では、体全体を診る医療であるという大きな特徴があります。体内に心・肺・肝・脾・腎という5つの臓器が存在し、臓器以外にも気・血・水という組織が存在しているとしています。
それらはすべてそれぞれの役目を果たしながら、お互いに影響・連携し合って過不足や滞りのない状態で働いてこそ、健康が保たれるとしています。
現代医学は細分化されて1つ1つをバラバラに診る医療ですが、人間の体は機械のように無機質に存在しているわけではありません。現に進んだ現代医学に耳鳴りを当てはめると原因不明で手立てが無くなってしまうのです。
であるならば無理して現代医学に当てはめず、もう少し視野を広げて本当の効果が出せる医療の力を使ってみてはいかがでしょうか。
耳鳴りを引き起こす代表的な症状として東洋医学(鍼灸)の世界では「腎虚(じんきょ)」といわれる症状があります。
腎臓と耳鳴りが関係するというのは、おそらく皆様に全く理解できない事でしょうし、そもそも現代医学の腎臓と東洋医学の腎が違った認識で捉えられているため、非常に判りづらいかと思いますが、腎は東洋医学の世界ではホルモンの分泌や免疫系全般の統括をするための臓器として捉えられ、生命活動を行う上でとても大切な場所であるとしています。
現代医学のように尿をつくる場所としての臓器にしてしまうと耳とは全く関係なくなるのですが、人間の成長・発育に大きく関わる臓器ですので、年齢的な問題で耳鳴りが症状として出てきたならば、腎は年齢とともに更に衰えやすく、体全体のバランスを崩しますから「腎」の機能を高めながら治療を勧めていかねばなりません。
それ以外にも「肝火(かんか)」「瘀血(おけつ)」「湿熱(しつねつ)」「脾胃虚弱(ひいきょじゃく)」なども考慮せねばなりません。「肝火」というのは、判りやすく言うならストレスが溜まっている状態が慢性化されて「火」(炎症)と表現されたものですが、ストレスの影響を最も受けるのが肝であるとしています。肝は気や血のコントロールもしている大事な臓器ですから生命活動そのものが上手く作動しない状態となり、体の各器官が衰え耳鳴りとなります。
気の流れなんて言うと曖昧な感じがして、東洋医学(鍼灸)を敬遠なさる方もいるのですが、やる気や元気、気持ちなどで目には見えず、数値化することも難しいですが、気持ちによって体の状態が左右される経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか?ストレスによる耳鳴りなどは「肝火」を取り除く必要があります。
「瘀血」は判りやすく言うと血がドロドロとした状態ですが、東洋医学(鍼灸)の世界は、ホルモンも含めた状態で血としていますから、単なる血行不良だけでなくホルモンも上手く働けなくなり、様々な障害を各器官で引き起こしますから耳鳴りの原因を作ります。
「湿熱」は本来体内に必要なはずの体を潤すための水と、体を温める作用のある熱が正常な働きを行わず、くっ付き合って炎症と化したものです。湿熱は溜まった場所で不具合を出すので腸に溜まれば下痢ですし、皮膚組織で起こればニキビで耳鳴り以外にも様々な要因を引き起こします。「脾胃虚弱」は、消化機能全般が衰えた状態を表すのですが、消化機能の衰えが耳鳴りと結びつくなんて認識がありませんよね。
脾胃虚弱とは栄養を受け取ろうとする臓器も、与えられた栄養を適切な形に変えて全身に送り込む機能も衰えた状態を指しますので、体全体が栄養不足の状態に陥り、各器官に不具合を起こし耳鳴りにもつながります。
ここに挙げた例は現代的に言うと自律神経の乱れですが、これらは東洋医学(鍼灸)の考え方の中でもほんの一部分で、実際にはもっともっと多くの引き金になるような症状があり、伴って治療法も確立されています。狭い見識にだけ囚われて本当に効果のある治療法を見ないのは非常に勿体ないことです。
「慣れるしかない」「年齢的なものだから仕方ない」「ストレスだからどうしようもない」すべて当院なら間違った認識であると気付かれることとなります。
どうか一度諦めずに足をお運びください。耳鳴りは治らない症状ではありません。
50代後半ぐらいから常にキーンと高音の耳鳴りがしていました。気になって仕方がないので東京の専門の病院でMRIやCT等たくさん検査してもらいましたが、原因はわからず結局今まで放置していました。友人からここで耳鳴りが治ったと聞いて来院しました。初回こそ耳鳴り自体の変化はわかりませんでしたが、体が何となく軽くなり変化を感じたので、その後も通院し2か月が過ぎるころ、いつの間にか耳鳴りは全く気にならなくなりました。
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