きつい花粉症が鍼灸施術で改善した症例【大阪府 20代 男性】
お悩みの症状
今回の患者さんは、幼少期からずっと続いている「花粉症」に悩まれていた患者さんです。誰もが聞いたことのあるこの病気、今や二人に一人は花粉症と言えるほど、お悩みの方も多いのではないでしょうか? 今回は、特に症状が強かった症例を紹介をしたいと思います。
この方は、小さい頃(小学生の低学年頃とおっしゃっていました。)から花粉症で、年々症状は強くなっていき、年中慢性的に何かに反応して、鼻炎症状が出ていました。特に花粉が多く飛散する3月~5月末までは、夜寝るのができないほどの症状とのことでした。 鼻が詰まり、目がかゆくなり、薬も次第に効かなくなってしまっていたため、当院へ来院されました。治療方法
1.カウンセリング・検査
2.脈診、舌診、腹診で体の状態の把握・症状と照らし合わせる。
3.ハリの説明を治療前に行う
4.上向きで手足と頭に数本ハリを打つ
5.抜いてうつ伏せになり、背中にハリを打つ
当院での治療後の患者様の感想
まず、「花粉症」が起こるメカニズムについてですが、 小さい頃に「花粉症」とは無縁でも、大人になってからなる方も多くいらっしゃると思います。「去年は無かったのに、今年から急に花粉症になった。」という方もいらっしゃいます。
これはなぜかというと、花粉症に対する身体の元々の耐性が、耐えきれなくなってしまって花粉症が発病してしまうからです。
例えば、人間の花粉に対する免疫力を大きな器に例えます。 花粉は毎年飛びますから、その器の中に徐々に花粉が溜まっていき、 器いっぱいになって溢れてしまう状態まで行くと、花粉症が出てしまうイメージです。
その「免疫の器の大きさ」は個人差があり、小さい頃にすでにいっぱいになる人もいれば、 大人になるにつれて次第にあふれてきてしまう方もいます。 去年までギリギリ耐えれていた人であれば、今年の花粉飛散によって急に症状が出始めてしまう。 ということになります。
こうやって一度溢れてしまうと、自然に良くなることはほとんどありません。 薬を使ったりしても、症状を止めるだけで「免疫力の器」を大きくすることも、器の中身を消すこともできないため、薬の効果が切れると症状がまた出てきてしまいます。 また、薬には抵抗性と言って徐々に効かなくなってしまう身体のメカニズムがあるため、次第に効かなくなってしまう場合も多いです。
しかし、鍼灸施術では、この「免疫力の器」に対してアプローチができるため、 薬も効かない程つらい症状だった方や、長年出ていてあきらめていた方でも、効果が出ます!
花粉症が鍼灸施術で!?と思われる方は非常に多いですが、しっかり体質を見極めて、その人の免疫力へちゃんとアプローチが出来れば、改善する方が非常に多い疾患です。東洋医学的には、花粉やアレルゲンなどは、「外感病」の中の、「風邪(ふうじゃ)」と分類されます。身体の外からくる邪気としてとらえて、それに対するツボを使うのと、患者さんの体質からくる、免疫の低下を同時に施術してあげると、改善していくという考え方です。
そのためには、しっかりと舌や脈を確認し、それに合ったツボをちゃんと使わないと効果は出ません。
今回の患者さんは、20年近い症状で、薬も色々試した末に、ほとんど薬も効果が出なくなって来院されましたが、初診から2カ月もすると、慢性的にあった花粉症状や、鼻炎症状が改善していき、「薬も使うことなく過ごせるようになった!」と驚かれていました。
このように、鍼灸施術では様々な疾患へのアプローチも可能です。 これから先ずっと薬を使い続けるよりも、体にもいい状態を維持できるのは、鍼灸施術や東洋医学・中医学ならではの効果かと思います。