脊柱管狭窄症による足の痺れが鍼灸施術で改善した例【大阪市 60代 男性】
お悩みの症状
今回の患者さんは、「脊柱管狭窄症」による下肢全域の痺れと、腰痛を主訴として来院された方です。「脊柱管狭窄症」というのは、進行性病変と言われており、背骨の中にある、神経の根っこ部分、脊髄が、本来保護をするはずの周りの骨や靭帯が加齢により変性を起こし、神経を直接圧迫するため、強い症状が出てしまいます。
主たる症状は、「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」と言って、数十メートル~数百メートル歩くと、次第に足全体がしびれてきて、前かがみにならないと歩けない状態になります。 生活をする上でこれはかなりのストレスとなりますよね。
病院では、手術による改善方法しか無く、手術をすることである程度改善する方もいらっしゃれば、かえって神経を傷つけてしまい、症状が強くなってしまう方もいます。 神経をもし手術で傷つけてしまうと、もはや何をしても改善することは有りません。なので、病院ではレントゲンやMRIを撮影し、状態を確認して、症状と照らし合わせて手術が可能なのか、改善する可能性が高いのかを判断して、手術に踏み切る形となります。
今回の患者さんは、実際にMRIでも腰椎の4番目、5番目部分が狭窄を起こし、神経が強く圧迫されている状態でした。 症状も、少しでも歩くと3分程で痺れが強く出て休まないと歩けないような状態でした。 もちろん、病院では手術を勧められたようですが、リスクの事を考えると、怖くて踏み切れないため、当院に来院されました。
治療方法
1.カウンセリング・検査
2.脈診、舌診、腹診で体の状態の把握・症状と照らし合わせる。
3.ハリの説明を治療前に行う
4.上向きで手足と頭に数本ハリを打つ
5.抜いてうつ伏せになり、背中にハリを打つ
当院での治療後の患者様の感想
当院では、「脊柱管狭窄症」に関しては解剖学的にも、西洋医学、東洋医学的にもしっかり熟知した上で、施術方法を確立しています。西洋医学的な原因としては、骨の変形・周りを保護する靭帯の変形が大きく原因となります。 骨の変形は、施術を続けても改善は難しいですが、周りを保護する靭帯が「肥厚(ひこう)」と言って、分厚く腫れてしまう状態が原因になる方が非常に多いため、そちらの改善をしていく施術を進めていきます。
東洋医学的には、靭帯部分は「湿邪(しつじゃ)」が大きく関係することが分かっていて、他にも複数が混ざり合い「痺証(ひしょう)」という病態になります。 「痺証」の「痺」は、麻痺の「痺」ですから、痺れが出てしまうわけです。
骨の変形であっても、靭帯の肥厚であっても、西洋医学では中々それを改善させる方法がありません。 整形外科などで、腰を引っ張ったりする「腰椎けん引」という機械もありますが、それをするとかえって変形を促進する場合も多く、悪化してしまう人もいます。
当院では、大体3ヶ月程継続して施術をすると、徐々に症状の改善がみられ、この方も半年ほどである程度出かけたり、ハイキングへ行ったりすることも可能なまで状態が良くなりました! 時間が掛かってしまう病態にはなりますが、手術をしても症状が再燃する方もいらっしゃいますから、リスクと天秤にかけて、不安であれば鍼灸施術も1つの手段です。 手術で駄目だった例の方も来院されます。