腱鞘炎の症状が鍼灸施術で改善した例【大阪府 40代 女性】
お悩みの症状
今回の患者さんは、指の腱鞘炎が強くなってご来院された方です。 その方は出張の多い仕事で、コロナ禍でしばらく減っていましたが、規制が緩くなってくるに連れて少しずつ出張が増えてきました。昔から出張が多くなると、移動する時に重い荷物を引きながらなので、手首や指に負担がかかり、度々痛めていたようで、
いつも湿布やアイシングなどでしばらく安静にしているとある程度は引いていたようですが、今回は特に長期の出張が重なり、出張が無い時でもデスクワークが多く、指に過度の負担がかかり、みるみる内に右の親指がパンパンに腫れてしまったようです。
病院へすぐいったそうですが、痛み止めの注射を数回に分けて打ち、なんとか凌いでいたとのこと。しかし、出張が入るにつれ、それだけでは効果が芳しくなくなり、 当院へ来院されました。
治療方法
1.カウンセリング・検査
2.脈診、舌診、腹診で体の状態の把握・症状と照らし合わせる。
3.ハリの説明を治療前に行う
4.上向きで手足と頭に数本ハリを打つ
5.抜いてうつ伏せになり、背中にハリを打つ
当院での治療後の患者様の感想
今回の症例は、一見使いすぎによることで出ている症状のように見えますが、 実はこの時期特有のものです。日本は高温多湿の気候のため、梅雨や台風が多くなる時期は、湿気が非常に多くなります。
実はこの「湿気」が、関節を腫らす要因になると東洋医学では昔から言われていて、 「湿邪 (しつじゃ)」と呼ばれます。
その気候による要因と、急に増えた出張での荷物の移動などが、関節が強く腫れた要因となります。
病院ではもちろん痛み止めの注射や、湿布などで炎症を引かすようにします。 また、アイシングなども状態によっては効果的ではあるのですが、 実際に炎症を起こしてしまっている靭帯などの組織には、効果が出るのに時間がかかってしまいます。
これは、回復を促すために血流を上げるということが難しいためです。
当院の鍼灸施術では、状態に応じて、「炎症を取る施術」、「痛めている靭帯の再生能力を高める施術」、「痛くて使えないことで弱ってしまった筋力をつけていく施術」などを組み合わせて行うことで、早期に改善が見られます。今回の様に、パンパンに腫れた状態で病院へかかると、症状が軽減しても、使うとまた痛めてというのを繰り返してしまうため、元通りになるのに1~2年ほどかかる場合がほとんどです。
当院では、上記の施術内容を組み合わせてしていくことにより、それを半分以上の期間で改善させていく事が可能となっています。
もちろん、先程の「湿邪」というのが根本的な原因となっていることが多いため、その「湿邪」を取り除く施術と、影響を受けにくくするための免疫向上も同時にしていきます。今回の患者さんは、3カ月程で痛みをほとんど感じなくなり、初回から半年ほどでほぼ元通りになりました。
このように、西洋医学的・東洋医学的にしっかりと病態を把握して施術をしていくと、より早く改善していきます。