頚椎ヘルニアによる頚の痛みが鍼灸施術にて改善した例【大阪府 50代 男性】
お悩みの症状
今回の患者さんは、「頚椎ヘルニア」の診断を受けた患者さんです。 「腰椎ヘルニア」と同じように、痺れや強い痛みを伴う病態で、1度は経験されてる方も多い、比較的罹患しやすい疾患と言えます。症状としては、「頚椎ヘルニア」の場合は首から腕、手の指先にかけて痺れや痛みを伴います。
悪化すると、デスクワークなどで腕をデスクに置いたりする姿勢すらもつらくなり、日常生活上でも苦痛を伴います。
病院では、レントゲンやMRIを撮影して判明することがほとんどですが、実際には判明しても痛み止めの注射や湿布、首を伸ばす機械(頚椎の牽引といいます。)で経過観察することがほとんどで、手術に踏み切るまでにはいかないことが多いです。
これは、ヘルニアという症状が、椎間板が神経に近い部位で圧迫をして痺れが起こるため、もし手術をした時、その神経を少しでも傷つけてしまうと後遺症が残ってしまうため、リスクの方が高くなるからです。もちろん、症状が強く出て、痺れで腕が動かない、眠ることができない状態になったりしたら手術をする場合もあります。
上記の理由から、手術を回避するために保存療法として経過を見ることがほとんどになりますが、それでは中々改善が見られず、長い期間症状に苦しむ方も多いです。
当院の鍼灸施術では、ヘルニアの原因となる、椎間板周辺にアプローチする施術法が確立されており、初期の炎症期から、中期以降の回復期までそれぞれ病態をしっかり観察した上で施術を行います。治療方法
1.カウンセリング・検査
2.脈診、舌診、腹診で体の状態の把握・症状と照らし合わせる。
3.ハリの説明を治療前に行う
4.上向きで手足と頭に数本ハリを打つ
5.抜いてうつ伏せになり、背中にハリを打つ
当院での治療後の患者様の感想
さて、今回の患者さんの場合は、病院での保存療法、整骨院やマッサージ、整体なども色々行きましたがあまり改善がみられず、当院へ来るまでに半年以上が経過していました。当院で最初にしたのは徒手検査といって、頚椎ヘルニアがどのようになり起こっているかを判断するかの検査方法を行いました。
この時点では痺れや放散痛という神経症状が明確には出ておらず、仕事でずっと同じ姿勢をしていると徐々に腕の痺れ、痛みが広がるという状態でした。
温めると楽になるということで、初期の炎症期は過ぎており、その後椎間板の柔軟性が無くなることにより、一種の古傷のような感じになり、症状が定着してしまっている状態でした。
椎間板や、その周りの靭帯繊維には、筋肉などと違い血管が乏しく、加えて筋肉などの組織よりも奥にあるため、マッサージなどでは中々改善がしません。 鍼とお灸による刺激は、適切にするとこの椎間板周辺の組織を早く元の健康な状態へ回復させることができます。
最初の判断で、炎症期と認識を誤ると、かえって状態が悪くなるため、検査や今の症状の状態をしっかりと把握することがとても大切になります。
通院を週に1度でしばらく続けていただき、2カ月が経過するころには「頚椎ヘルニア」によって出ていた症状は消失しました。 ただ、デスクワークが非常に多い仕事であったので、日々の疲労が蓄積すると少しずつ以前の症状が出てくるような状態でした。そのため、まだしばらく通院を続けていただき、しばらくするとその症状も無くなり、今では快適に日々を過ごせてるとのことでした。
このように、「頚椎ヘルニア」や「腰椎ヘルニア」は、保存療法だけでは改善しない場合も多く、放っておくと椎間板が固くなってしまい、症状が定着してしまうと改善が難しくなってしまう事もあるため、適切に処置をすることが非常に大切になります。