副鼻腔炎による味覚障害、鼻づまりが鍼灸施術にて改善【大阪府 30代 男性】
お悩みの症状
今回の患者さんは、2年半ほど前から慢性の副鼻腔炎の症状が出ている方です。症状としては鼻づまりと、それに伴って味覚障害が出ていました。
1度は耳鼻科による薬を9カ月程続けることで症状が無くなったものの、 1年ほど経過した夏の時期に症状が再燃し、耳鼻科へ行き薬の処方もされたが、症状が以前の様に改善をしなくなってしまっていたとの事。
検査の結果では、「篩骨洞」と言われる副鼻腔の一つの中で炎症が起き腫れているとのことで、前より腫れている状態が強く、以前の様に薬が効かない状態になっていると説明を受けたようです。
改善を望むのであれば手術をして鼻腔を広げる必要があると言われ、他の手立てを探して当院へ来られました。治療方法
1.カウンセリング・検査
2.脈診、舌診、腹診で体の状態の把握・症状と照らし合わせる。
3.ハリの説明を治療前に行う
4.上向きで手足と頭に数本ハリを打つ
5.抜いてうつ伏せになり、背中にハリを打つ
当院での治療後の患者様の感想
副鼻腔炎は、鼻の奥にある、鼻水が溜まる空洞で炎症が起こる状態です。慢性化した副鼻腔炎の場合、ちくのう症と言って副鼻腔内に膿が溜まったりして痛みや異臭がしたりする病態へ変わる場合もあります。
どちらにせよ、まずは抗生物質などで炎症を引かすよう薬を処方する場合がほとんどで、今回の患者さんの場合は、薬を1度長期的に使用したため、薬に抵抗性ができてしまい、効果が出なくなってしまったものと思われます。
どの薬も基本的には体の免疫力を下げてしまい、段々効かなくなってきてしまいます。これは、本来は自身の免疫力で処理をするべきことを薬がするので、自身の免疫力が低下するためです。
頭痛薬などでもよく起こる現象で、「薬剤性~」と言われます。
鍼灸施術の場合はそれとは違い、本来備わっている体の免疫力を向上させることができるため、薬が効かなかった人でも薬が効くようになったり、免疫が上がることにより薬が必要なくなったりします。そのためにはしっかり体質を理解してから施術をする必要があるので、脈や舌、腹部の触診や他の問診を行い「証」といって診断を下してから施術をはじめます、もちろん、毎日変化してくるため、基本的には毎回行います。
そうすることで、その時に一番効果が出るようにツボを選び処置をします。
今回の患者さんは、「篩骨洞」の副鼻腔炎だったため、「嗅毛(きゅうもう)」と言われる嗅覚を感じる嗅覚神経の末梢部に近い場所で炎症が起きているせいで、より神経障害に近い症状が出て食べ物のにおいを感じず、味覚障害も併発していたようです。
また、副鼻腔はいくつかあり、前頭洞や上顎洞など、どの部位で炎症が起きているかで刺激するツボが違うため、間違わないようにしないといけません。
今回の患者さんは長期の薬服用により大幅に免疫力が下がっていたため、ある程度安定するまで半年以上の時間が必要でしたが、徐々に効果が出てきて今は味覚障害も無く、疲労が溜まる時にだけ症状が出ていますが、それも少しずつ改善していっています。
副鼻腔炎やちくのう症などは、頭痛や味覚障害を併発することも多く、薬も中々効かない状態になる場合もあります。 手術をしてスッキリする方もいらっしゃいますが、短期間ですが入院をしないといけなかったり、のちに再燃する場合もあります。
これは、根本的な体質を変えたり、免疫力を向上させるわけでは無いためです。 ここ最近は、免疫力をいかに上げるかというのもよく言われていますが、当院の鍼灸施術は免疫に対してのアプローチもできるため、色々な疾患への効果が期待できます。