クローン病(クローン氏病)が鍼灸施術にて改善した例【大阪府 40代 女性】
お悩みの症状
今回の患者さんは、「クローン病」と診断を受けた方です。元々20代の頃に一度クローン病の疑いがあると診断を受けたことがあったようですが、 その頃は疑いであるだけで、症状は無かったので様子をみるという形でその後も過ごしていたようです。
本格的に症状が出だしたのがここ1年ほどの間で、食事を摂ってもすぐに下してしまい、体重も大幅に減少。 病院での検査では、20代の頃の時と違って明らかにクローン病の症状が出ており、大腸カメラでもポリープが全体に広がっているとのことで、エレンタールという飲み薬を使い経過観察をしていきました。
しかし、症状が改善せずその後も同じような状態が続き、他に改善する手段が無いか調べて、当院へ来院されました。
治療方法
1.カウンセリング・検査
2.脈診、舌診、腹診で体の状態の把握・症状と照らし合わせる。
3.ハリの説明を治療前に行う
4.上向きで手足と頭に数本ハリを打つ
5.抜いてうつ伏せになり、背中にハリを打つ
当院での治療後の患者様の感想
「クローン病」というものは、食べ物が通る食道から直腸までの間にポリープが形成される病気です。ポリープができた場所は本来の機能を失い、食事や水分を摂っても、栄養や水分を吸収できなくなるため、体重が著しく減少してしまいます。
便自体も形成がされなくなるため、ほとんど水のようなものになったり、食べたものがそのまま出たりするような状態になります。 症状が悪化していくと、「CRP」という炎症の数値が血液検査でも上昇し、常に発熱しているような病態へと変化していきます。
病院では原因がはっきり分かっている訳では無く難治性疾患とされています。 ドリンク剤のような薬を処方されて経過観察をすることが多いですが、すぐに効果が出るケースは少なく、1日に1リットル以上服用しないといけないものでもあるため、それを続けるのは患者さん本人の負担にもなっているケースも多いです。 東洋医学的には、根本的には「脾・胃」の機能が低下しているせいで起こる病態と考えられており、それに加えて自律神経の機能や血行が悪くなるなど、原因が複雑に絡み合い症状が出るとされています。原因が複雑になると、鍼灸施術でも時間のかかる病気ですが、当院では体質改善に重点を置いて施術を進めるため、しっかり通院していけば改善するケースが多いです。
今回の患者さんでも、「脾・胃」の機能低下が出ており、その機能を上げるツボをメインに施術をすすめると徐々に効果が出てきました。 まだ「CRP」の値は正常範囲であった為、炎症を取る必要が無かったので、効果が早く出たと思います。現在で半年程の施術期間となりますが、今は症状はほとんど無く、先日の検査ではポリープも減っていました。
「クローン病」はあまり知られていない病名ですが、近年罹患率は増加傾向にあり、特に10代の方が診断を受けるケースが多いです。 当院ではそのような重度の疾患でも、通院を続けると改善することも多いため、1つの施術手段として施術を受ける価値はあると思いますよ。